大根の間引きのやり方|現役農家が失敗しないコツを紹介

大根 間引き (1)

大根の間引きについて、いつどのように行えばいいか迷っていませんか?

種まき後に複数の芽が出てきたとき、どの株を残してどれを抜けばいいのか、引き抜く方法で根を傷めないか、不安に感じている方も多いでしょう。間引きは大根栽培の重要な作業で、適切に行うことで立派な大根を育てることができます。

この記事では、現役農家が大根の間引きについて詳しく解説しています。本葉5〜6枚の時期に行う間引きのやり方、残す株と間引く株の見極め方、根を傷めない方法、適切な株間の保ち方まで、失敗しないコツを丁寧に紹介します。間引き菜の栄養やおいしい食べ方についても触れています。

この記事を読めば、大根の間引きを自信を持って行えるようになり、健康的で大きな大根を収穫できます。

大根の間引きのやり方以外の大根の育て方に関する情報もチェックされている方は「大根の育て方のまとめ」もあわせてご覧ください。

目次

大根の間引きをする理由

大根 間引き

大根を育てるには、間引きが必要です。

間引きとは、複数生えている株から一本を選んで、他を抜くことです。

間引きをすることで、大根の生育に適切な間隔(株間)になり、立派な大きな大根を育てることができます。

間引きをする理由は、間引きをしないで大根を混みあった状態で育てると、変形したり、大きくならないなどの生育不良の原因を作らないためです。

間引きをしないと、大根の根同士がぶつかったり、葉が重なったりして、生育に悪いです。

大根の間引きの時期

大根の間引きの時期は、本葉5~6枚のときです。

本葉5~6枚の時期に、1本に間引きます。

大根の間引きは、この時期に1回やれば大丈夫です。

大根の間引きのやり方・方法

1本に残すために、その他の株を引き抜きます。

種まきが点まきの場合は、一か所に一つ残して、他を全部抜いてください。

すじまきで種まきしたなら、株間を30cm間隔にして、間引いてください。

間引き方は、手で引き抜くのが簡単です。

ただ、混みあっている株を手で抜くと、葉や茎を傷める恐れがあります。

混みあっている株を抜くには、ピンセットなどを使う方法があります。

株を抜くときに、根を傷める場合があるので、根を抜かないでハサミで根元を切る方法もあります。

ハサミで切る方法が、最も株を傷めないです。

プランター、袋栽培でも、間引きの方法は同じです。

大根の間引きのタイミングは

大根の間引きのタイミングは、大根が適切な成長段階に達したときが重要です。以下に、大根の間引きの適切なタイミングについて詳しく説明します。

  1. 発芽後約2週間から3週間後: 通常、大根の種を蒔いてから約2週間から3週間後が、間引きの適切なタイミングです。この時期になると、大根の葉が2枚から4枚ほど出てきて、根がまだ密集していないため、作業がしやすくなります。
     
  2. 葉が適切な大きさに成長: 間引く際には、大根の葉が十分に成長していることが重要です。葉が小さすぎると、大根がまだ弱っており、根が充分に発達していない可能性があるため、待ってから間引きを行うことが良いでしょう。
     
  3. 株同士が密集しているが、まだ絡み合っていない: 大根が密集しすぎて株同士が絡み合う前に、間引きを行うのが理想的です。密集が進むと、間引く際に根が傷つきやすくなります。
     
  4. 天候や気温を考慮: 大根の成長は気温や気象条件に影響されます。季節や地域によって適切な間引きのタイミングが異なる場合もあります。地域の気候を考慮し、大根の成長状態を観察しながら間引きの時期を決定しましょう。

以上のポイントを踏まえて、大根の葉が十分に成長し、株同士が密集し始めたと感じるタイミングで間引きを行うことで、健康的な大根を育てることができます。間引きのタイミングを見極めることは、大根の成功栽培において重要な要素の一つです。

間引く株を選ぶ:特徴

間引く株の特徴は、以下のものです。

・生育の悪い、良すぎる株

・葉が左右対称でなく、葉の外周がきれいな円形になっていない株

・病害虫被害にあっている株

・葉につやがない、葉色が濃い株

・根が浮き上がっている株

これらの特徴の株は、生育不良になったり、根が奇形になる可能性があるので間引きましょう。

残す株は、葉色が淡い緑で、葉がきれいに出揃っているものがいいです。

子葉の向きが畝と平行の株を残す

間引きのときは、子葉の開く向きが畝の向きと平行の株を残すといいです。

理由は、子葉が開いている向きに、大根の側根(根から出る細い根)は出ます。

大根は、側根から水や養分を吸収します。

もし、畝の向きと直角に子葉が出ている株を残すと、側根は畝の肩に伸びて、畝の肩にぶつかった時点で伸びなくなります。

畝の向きと平行に側根が伸びるようにすれば、伸びなくなる心配はありません。

大根の間引きは株同士の間隔を考える

大根の間引きにおいて、株同士の間隔を考えることは非常に重要です。適切な間隔を保つことで、大根の健康な成長をサポートします。密植すると、大根同士が競合し、株が細く育つ可能性が高まります。逆に、間隔が広すぎると土地を効率的に利用できず、収穫量が減少することがあります。

通常、大根同士の間隔は約5センチから10センチ程度が適しています。この間隔を保つことで、各大根は充分な栄養を取り込み、太くて健康的な根を形成することができます。間引き時にこの適切な間隔を意識し、弱々しい株や変形している株を取り除くことで、最終的に美味しい大根を収穫できるでしょう。株同士の適切な間隔を保つことは、大根栽培の成功に欠かせないポイントです。

大根の間引き方:方法

大根の間引き方法は、引き抜くのではなく、土の中に指で優しく押し込むことがポイントです。

引き抜くと、残った大根や周囲の根が傷つく恐れがありますが、押し込む方法は根を保護し、新たな根の成長を促します。具体的な手順は、適切な間引きタイミングで、指を大根の周囲に差し込み、ゆっくりと根元に向かって押し込むことです。

この作業を慎重に行うことで、間引いた大根を傷つけずに、残りの大根がより健康的に成長できます。間引き後には、株をしっかりと水やりし、根の定着を支援しましょう。このやり方を実践することで、美味しい大根の収穫に向けて一歩近づくことができます。

大根の間引き菜のレシピ、食べ方、栄養など

大根の間引き菜は、食べることができます。

間引き菜だと、主に、大根の葉を食べることになります。

大根はアブラナ科の野菜で、キャベツや白菜の仲間なので、葉にも栄養があり、おいしく食べられます。

大根の葉には栄養があり、カルシウムやミネラル、鉄、ビタミンなどが含まれています。

食物繊維も豊富です。

また、間引きの時期の本葉5~6枚頃になると、小さい根もできていて、ミニ大根として根も食べることができます。

注意点として、オルトランなどの農薬を使った場合、間引き菜を食べられなくなることがあります。

農薬を使うときには、その点を注意してください。

大根の間引き菜のレシピ・食べ方

間引き菜は、葉を料理する食べ方になります。

間引き菜のレシピには、炒め物、塩漬けなどの漬物などがあります。

また、茹でる食べ方もできます。

大根の間引き|まとめ

大根の間引きについて、紹介しました。

大根の間引きは、本葉5~6枚頃におこないます。

間引きは、この1回でいいです。

間引き方は、手で抜くのでいいです。

ただ、手で抜くと、葉や根を傷つける場合があるので、ピンセットで抜くか、ハサミで根元を切る方法が安心です。

大根の間引き菜は栄養があり、炒め物や漬物で食べるとおいしいです。

家庭菜園の有機栽培についてもっと知りたい、という方にはオンラインスクールもおすすめです。

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