家庭菜園初心者でもできる、レタスの育て方の手順を紹介します。
これを読めば、苗の徒長を防ぐにはどうすればいいか、おすすめの肥料の種類やレタスの種類、おいしく食べられる収穫の時間などの疑問の答えがわかります。
現役農家のてんぞが解説します。
レタスの育て方|レタスの種類
レタスは食物繊維やビタミンを含み、新鮮な生のサラダはとてもおいしいです。
レタスはキク科の野菜です。
家庭菜園で育てる種類には、玉レタス、リーフレタスなどいろいろあります。
家庭菜園初心者の方は、結球しないリーフレタスが育てやすくておすすめです。
レタスの栽培時期|種類によって収穫時期は違う
レタスは冷涼な気候を好みます。
種まき時期
春まき:3月
夏秋まき:8月~9月
※栽培時期は地域、品種によって違いがあるので気をつけてください。
レタスは種まきから約2~3か月後に収穫できます。
種類によって収穫の時期は少し異なり、リーフレタスの方が玉レタスより収穫は少し早くなります。
レタスの苗が徒長しないための対策|徒長してしまったら
レタスは気温、湿度の影響を受けやすいので、家庭菜園ではポットで育苗すると管理が楽です。
土は種まき用培養土がおすすめです。
ポットの土に指で深さ5mmの穴を作り、4~5粒の種をまきます。
レタスの種は発芽に日光が必要なので、土は薄く被せましょう。
土を被せたら、手で軽く土を鎮圧します。
徒長しないための対策
発芽するまではこまめに水やりをしますが、発芽後に過湿気味になると苗が徒長します。
徒長すると病気になりやすくなり、生育に悪いので、徒長した苗にならないように乾燥気味に育てます。
種が流れないように、水やりはじょうろで優しくかけた方がいいです。
高温だと苗が徒長するので、夏の暑い時期に種まきする場合は、昼に黒の寒冷紗をかけて温度を下げるといいです。
ただ、一日中かけていると日照不足で苗が徒長するので注意してください。
徒長してしまったら
レタス苗が徒長してしまったら、種をまき直すのがいいです。
ただ、深植えにする、畑に植えるなどで回復する場合もあります。
ポットの苗を深植えにするには、本葉1~2枚ころに間引きして、苗を一本立ちさせて、土を双葉のところまでかけてください。
深植えにすることで、徒長した苗が倒れないようにします。
そして、水をかけ、半日ほど日陰の状態を作ってあげてください。
間引きの遅れは苗を徒長させる恐れがあるので、適期に行いましょう。
深植えにすることで根が多くなるので、レタス苗が吸収する水分量が増えます。
過湿になると苗が徒長しやすくなるので、水やりを少し控えめにするといいです。
徒長してしまった苗を畑に植え替えることで、回復することもあります。
畑に植える場合も深植えにして、苗が倒れないようにしましょう。
レタスの土作り|肥料の種類は有機肥料がおすすめ
レタスを育てるには、ビニールマルチ栽培がおすすめです。
肥料と土壌の酸度には注意しましょう。
マルチを張って、緩効性の有機肥料で育てる
家庭菜園でレタスを育てるなら、ビニールマルチを張って育てるのがいいです。
肥料の種類は緩効性の有機肥料がおすすめです。
ビニールマルチ栽培は土壌水分を適度に保ち、泥はねによる病気も防げます。
気温の高いときは黒マルチ、低いときは白マルチにしましょう。
マルチ栽培だと追肥がしづらくなるので、元肥に緩効性の有機肥料を使って追肥をせずに育てるのがおすすめです。
ただ、生育初期に肥料切れを起こさないために、化成肥料も元肥に混ぜた方がいいです。
油かすなどの窒素肥料を少し多くすると葉の育ちが良くなります。
レタスに適切な土壌酸度は
レタスの生育に最適な土壌酸度は、ph6.0~6.5です。
酸度測定液で家庭菜園の土壌酸度を計って、苦土石灰をまきましょう。
レタスは過湿に弱いので、水はけの悪い土なら畝(うね)を高くします。
連作障害があるので、2~3年は同じ場所に植えないようにしましょう。
レタスの植えつけ|暑い時期の植えつけ時間帯は夕方
レタス苗が本葉4~5枚になったら、家庭菜園に植えつけます。
植えつける前に苗に水やりをしましょう。
株間を30cmあけて、根鉢と同じ深さの穴を掘ります。
そこにレタス苗を植えつけ、土をかぶせて手で鎮圧します。
植えつけ後、家庭菜園の土に根付くまで1週間は水やりをしましょう。
暑い時期に植えつけるなら、夕方の涼しい時間帯に植えるのがいいです。
レタスの追肥
基本的に追肥は必要ありません。
葉の成長が悪い場合は、一株当たり化成肥料を20~30g/㎡を株のまわりにまきましょう。
追肥をやりすぎると、形が悪くなったり、窒素過剰で味が苦くなるので注意してください。
レタスの収穫|時間帯は朝がいい
玉レタスは、玉を手で押して弾力があれば収穫できます。
株を手で押さえながら、株元を鎌(かま)で切って収穫しましょう。
リーフレタスは草丈が25~30cmになったら収穫適期です。
株元から鎌で切り取りましょう
外の葉から少しずつ摘まむと、長く収穫することができます。
収穫する時間帯は、朝がおすすめです。
収穫してから時間のたってない新鮮な朝どりレタスはとてもおいしいです。
レタスの病害虫
レタスは過湿になると病気になる可能性があります。また害虫にも注意しましょう。
病気
レタスは過湿のときに病気になりやすいです。
過湿時に、べと病や菌核病、軟腐病などにかかります。
密植を避け、家庭菜園の水はけが悪いなら畝を高くするなどして対策しましょう。
害虫
レタスは害虫被害にはあいづらいですが、ナメクジなどに食害されることがあります。
特に、育苗期は防虫ネットや不織布をかけて害虫防除しましょう。
また、肥料が多いと虫が寄りやすくなります。
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