家庭菜園でのレタスの害虫について、紹介します。
レタスやサニーレタスには、アブラムシやナメクジなどの害虫がつきます。
アブラムシ除けには、銀線入りの防虫ネットが有効です。
アブラムシを発見したら、粘着テープ(クラフトテープ)で取りましょう。
牛乳スプレーも効果的にアブラムシを防除できます。
ナメクジは夜間に行動するので、対策するのが難しいです。
農薬の誘引殺虫剤を使って、おびき出して、駆除することができます。
レタスにつく害虫は、他にも、オオタバコガ、ヨトウムシ、ナモグリバエ、などがあります。
防虫ネットを使うことで、虫除けになります。
農家の「てんぞ」が解説します。
レタスやサニーレタスにつく虫は、アブラムシやナメクジなど
レタスやサニーレタスはキク科の野菜で、害虫被害が少ないです。
被害が少ないといっても全くないわけではありません。
レタスにつく虫は、アブラムシやナメクジなどになります。
レタスに害虫がつきづらくするには、育苗時と定植後に防虫ネットなどで虫除けすることが大事です。
また、育苗トレイは地面に直接置かずに、コンテナなどの上に置くとよいです。
レタスの害虫の種類|アブラムシ
玉レタスやサニーレタス(リーフレタス)には、アブラムシがつきやすいです。
アブラムシは、防虫ネットや粘着テープで防除できます。
牛乳スプレーは、アブラムシ駆除に効果的です。
レタスの害虫|アブラムシの特徴
アブラムシは、大きさが2mmくらいの小さな害虫です。
白色や緑色などの様々な種類があります。
繁殖力が強く、増えやすいです。
葉の隙間に群生して、結球した葉の中にも入ります。
乾燥すると、発生しやすくなります。
多くなる時期は、4~6月、9~11月です。
レタスの害虫|アブラムシの被害
アブラムシが葉の汁を吸って、レタスの養分を奪います。
養分を奪われたレタスは、葉が枯れたり、育ちが悪くなったりなどの被害があります。
また、アブラムシはウイルス病を伝染します。
レタスの害虫|アブラムシの防除、対策
アブラムシが発生したらすぐに取り除くようにしましょう。
結球する前に防除したほうがよいです。
アブラムシの取り方は、粘着テープ(クラフトテープ)でくっつけて駆除する方法があります。
アブラムシ対策には、防虫ネットが有効です。
アブラムシは光の反射が苦手なので、銀線入りの防虫ネットが特に効果的になります。
シルバーマルチもよいです。
テントウムシは益虫なので、アブラムシを食べてくれます。
テントウムシを見つけてもそのままにしておきましょう。
アブラムシ駆除には、牛乳スプレーが効果的
アブラムシに牛乳をかけると、退治することができます。
牛乳スプレーの作り方は簡単で、牛乳をそのままか少し水で薄めてスプレー容器に入れるだけです。
牛乳スプレーをアブラムシのいる場所にかけて、一日ほっておきましょう。
そうすると、牛乳の膜がアブラムシを窒息させて、駆除できます。
レタスの害虫|アブラムシに効く農薬
オルトラン粒剤、ベニカマイルドスプレー、粘着くん、などがあります。
レタスの害虫の種類|ナメクジ
レタスにつきやすい害虫のナメクジについて、紹介します。
ナメクジには、誘引殺虫剤が有効です。
レタスの害虫|ナメクジの特徴
ナメクジは、細長くヌルヌルした害虫です。
夜間に行動します。
過湿のときに、発生しやすいです。
レタスの害虫|ナメクジの被害
ナメクジは、結球した葉の中に入って、葉を食べます。
結球内部に侵入するので、取り除くのが難しいです。
夜間に食害するので、ナメクジはなかなか発見できません。
レタスの害虫|ナメクジの防除、対策
夜にレタスを確認して、ナメクジを発見したら取り除くようにしましょう。
ビールで誘引してナメクジを溺死させる対策方法もありますが、あまり確実ではありません。
誘引殺虫剤のほうが、効果が期待できます。
レタスの害虫|ナメクジに効く農薬
誘引殺虫剤のナメナイトが有効です。
ナメナイトは、地面に直接まかずに、ポットを置いてその中にまいておくと、レタスへの農薬の影響を減らすことができます。
レタスにつく害虫の種類|オオタバコガ、ヨトウムシ、ナモグリバエ
レタスにつく害虫の種類には、オオタバコガ、ヨトウムシ、ナモグリバエがあります。
レタスの害虫の種類|オオタバコガ
オオタバコガについて、紹介します。
オオタバコガの小さい幼虫は、新芽を食べます。
オオタバコガの特徴
オオタバコガの幼虫は、緑色や茶色をしています。
小さい幼虫は15mmほどの大きさで、成長すると30mmくらいです。
7~8月に虫の卵を産み付けます。
9月頃に多く発生します。
オオタバコガの被害
小さい幼虫は、新芽を食べます。
レタスが苗や結球前の時に新芽が虫食いされると、被害が大きいです。
成長した幼虫は、結球した中に侵入して葉を食べます。
オオタバコガの防除、対策
結球する前に、虫除け対策をしておくことが大事です。
防虫ネットをすることで、成虫の飛来を防ぐことができます。
オオタバコガに効く農薬
ハクサップ水和剤
レタスの害虫の種類|ヨトウムシ
ヨトウムシについて、紹介します。
ヨトウムシは、夜間に行動する害虫です。
ヨトウムシの特徴
ヨトウムシは、蛾の幼虫です。
緑色から黒色に成長します。
成虫が葉の裏に虫の卵を産み付けて、繁殖していきます。
6月と8月頃に多いです。
ヨトウムシの被害
葉を食べて、穴をあけます。
「夜盗虫」の名の通り、ヨトウムシは昼間は土の中などに潜んで、夜間に行動します。
夜の間に虫食いに合っている場合は、ヨトウムシが食害しているかもしれません。
ヨトウムシの防除、対策
ヨトウムシ対策には、防虫ネットが有効です。
昼間に土を掘り返すと、寝ているヨトウムシが出てきて、簡単に駆除できます。
葉裏に虫の卵を産み付けるので、こまめに確認して、発見したら取り除くようにしましょう。
ヨトウムシに効く農薬
DDVP乳剤、オルトラン粒剤など
レタスの害虫の種類|ナモグリバエ
ナモグリバエについて、紹介します。
ナモグリバエは、葉に白い線状の虫食い跡を残すのが特徴です。
ナモグリバエの特徴
成虫の大きさは2mmほどで、幼虫は約3mmです。
黒色の成虫が、葉に卵を産みます。
気温の低い時期に、発生しやすいです。
ナモグリバエの被害
幼虫が、葉肉の中に侵入して食害します。
葉に、白い線状の虫食いの跡が残ります。
虫食いされると、見た目が悪くなる、生育不良になる、葉が枯れる、などの被害が出ます。
ナモグリバエの防除、対策
ナモグリバエは、農薬で駆除するのがよいです。
もし農薬を使わない場合は、発生した株や葉を取り除くようにしましょう。
ナモグリバエに効く農薬
アクタラ粒剤、モスピラン粒剤、ベストガード粒剤、ハチハチ乳剤、プレオフロアブルなど
水耕栽培でのレタスの虫対策|プランター用の防虫ネットが有効
水耕栽培は室内で育てることが多いので、畑に比べると虫がつきづらくなります。
ただ、一度虫がつくと、天敵がいないので、繁殖しやすいです。
なるべくこまめにチェックして、害虫を見つけたらすぐに取り除くようにしましょう。
葉裏にも幼虫や虫の卵があることが多いので、葉裏も確認してください。
水耕栽培での害虫対策には、防虫ネットが有効になります。
水耕栽培に使う防虫ネットは、プランター用の支柱付きのものが便利です。
レタスにつく虫は、防虫ネットの代わりに家庭の洗濯ネットで対策できる
レタス栽培で虫除けするには、防虫ネットが有効です。
家庭菜園でプランターや水耕栽培でレタスを栽培するなら、洗濯ネットを防虫ネット代わりにして使えます。
家庭に余っている洗濯ネットがあれば、防虫ネットをわざわざ買う必要はありません。
プランターの大きさに合った洗濯ネットを被せれば、害虫対策になります。
レタスに虫がついたときの洗い方
虫のついたレタスの洗い方を紹介します。
洗うことで、虫だらけのレタスでも食べられます。
洗い方は、50℃ほどのお湯で虫のついたレタスを30秒くらい洗い流してください。
それでも虫が取れない場合は、タライにお湯を張って漬け置きすると、虫が浮いてきます。
50℃のお湯で洗ったレタスは、食感がシャキシャキです。
基本的に、アブラムシや芋虫には害はないので、気にならなければ食べてください。
虫の卵にも、害はありません。
ただ、ナメクジは有害な寄生虫がいる可能性があるので、食べるのは危険です。
特に、生だと危なくなります。
ナメクジがいたら、その部分は食べずに捨てるようにしましょう。
ナメクジがついていた場所、這っていた場所にも粘液がついて、寄生虫がいることがありますので、注意してください。
レタスの害虫|まとめ
家庭菜園でのレタスの害虫について、紹介しました。
・虫除けには、防虫ネットが有効です。
・アブラムシは、牛乳スプレーで駆除できます。
・ナメクジ対策には、誘引殺虫剤のナメナイトが効果的です。
害虫を防除することで、家庭菜園でもおいしい立派なレタスを栽培することができます。
ぜひ、がんばってみてください。
家庭菜園の有機栽培についてもっと知りたい、という方にはオンラインスクールもおすすめです。
関連記事一覧
レタス栽培のまとめ|種類、種まき、収穫、病気、虫や水耕栽培を紹介
レタスの種類と品種を紹介|リーフレタス、サラダ菜など|農家が解説
レタスの種まき方法|種類と育て方はポットが楽、発芽まで超重要
レタスの種まき時期はいつ?季節ごとのタイミングとおすすめ品種
レタスの水耕栽培は室内でも簡単|栽培キットもある|肥料は液体肥料
レタスの害虫の種類と対策|アブラムシは?サニーレタスにつく虫は?*当記事