「ほうれん草に黒い虫がついている」「小さい虫が葉の裏にいる」「葉が虫食いになっている」と困っていませんか。
ほうれん草には、アブラムシ、ヨトウムシ類、シロオビノメイガ、ネキリムシ、アザミウマ類などの害虫がつくことがあります。虫によって、葉の汁を吸う、穴をあける、株元を食べるなど被害の出方が異なります。
この記事では、ほうれん草につく虫の種類、黒い虫や小さい虫の見分け方、虫食いの原因、防虫ネットや捕殺による対策、収穫後の洗い方まで解説します。
ほうれん草につく虫を症状から見分ける
ほうれん草につく主な虫と被害の特徴は次のとおりです。
・葉の裏に小さい虫が群れる:アブラムシ類
・葉に大きな穴があく:ヨトウムシ類
・葉の表面だけ残して白っぽく食べる:ヨトウムシ類やシロオビノメイガ
・株元が切られる:ネキリムシ類
・葉がかすれたり縮れたりする:アザミウマ類
・葉に白っぽい斑点が増える:ハダニ類の可能性
ヨトウムシ類は、若い幼虫のうちは葉裏で集団になり、表皮を残して食害することがあります。成長すると葉を大きく食べます。
ほうれん草につく害虫の種類と対策
ほうれん草につく害虫の種類と対策について、紹介します。
ほうれん草につきやすい害虫の種類は、以下のものです。
・アブラムシ
・ヨトウムシ
・シロオビノメイガ
・ネキリムシ
・アザミウマ
・ハダニ
ほうれん草の害虫対策は防虫ネットと早期発見が基本
ほうれん草の害虫対策では、防虫ネットや不織布を早めに使い、成虫の飛来や産卵を防ぐことが重要です。
農林水産省では、ほうれん草のアブラムシ対策として、露地栽培では播種時から幼苗期ごろまで不織布をべたがけする方法や、防虫ネット、シルバーマルチなどを挙げています。
あわせて、
・葉の表と裏をこまめに確認する
・卵や幼虫を見つけたら早めに取り除く
・周囲の雑草を処理する
・被害の大きい葉は取り除く
といった対策を行いましょう。
ほうれん草の害虫|アブラムシ類
特徴
アブラムシは、大きさが2mmくらいです。緑色、赤色、黒色などの種類があります。
ほうれん草につく黒い小さな虫は、アブラムシ類であることがあります。
ただし、ヨトウムシ類の幼虫も成長すると黒っぽくなることがあるため、虫の大きさや葉の被害もあわせて確認してください。ヨトウムシ類は緑色、褐色、黒色など体色に幅があります。
春から秋にかけて発生します。
特に春と秋に発生しやすくなります。冬は発生が少なくなる傾向があります。
繁殖力が強く、一度にたくさん増えます。
被害
アブラムシは、ほうれん草の葉の汁を吸います。
葉の汁を吸われると、養分を奪われてしまい、育ちが悪くなります。
また、アブラムシはウイルス病(モザイク病)の感染源になるので、気をつけてください。
対策
目の細かい防虫ネットをかけることで、アブラムシの虫除けになります。
アブラムシは光の反射に弱いので、銀線入りの防虫ネットが特に有効ですよ。
シルバーマルチも、アブラムシ除けになります。
テントウムシはアブラムシを捕食するので、テントウムシを見つけたら、そっとしておきましょう。
ほうれん草の害虫|ヨトウムシ類
特徴
ヨトウムシは、蛾の幼虫です。
ヨトウムシの大きさは、成長した幼虫になると4cmくらいになります。
若い幼虫は緑色をしていて、成長した幼虫は緑色、黒色をしています。
発生時期は、春から秋です。
「夜盗虫」という名の通り、夜に活動します。
昼は、土の中にいることが多いですね。
蛾の成虫が、ほうれん草の葉の裏に白い卵を産んで繁殖します。
被害
ヨトウムシは、ほうれん草の葉を食べます。
ひどい場合は、葉脈を残してすべて食べられてしまうので、気をつけてください。
ヨトウムシは夜間に葉を食べるので、夜に葉が食害されていたら、ヨトウムシによるものの可能性があります。
ほうれん草栽培ではヨトウムシの被害が多いので、気をつけたい害虫です。
ヨトウムシ類の対策
ヨトウムシ類は、若い幼虫のうちは葉裏に集団でいることがあります。白っぽく食害された葉を見つけたら、葉裏を確認して卵や幼虫を取り除きます。
防虫ネットで成虫の侵入と産卵を防ぐことも有効です。タキイ種苗では、5mm目合いの防虫ネットや、葉裏の卵塊・若齢幼虫の除去を対策として紹介しています。
大きくなった幼虫は夜に活動することが多いため、夕方から夜に株を確認すると見つけやすい場合があります。
ほうれん草の害虫|シロオビノメイガ
シロオビノメイガの幼虫は、ほうれん草の葉を食害します。
若い幼虫は葉の表皮を残して食べるため、被害部分が白っぽく見えることがあります。その後、被害部分が破れて穴になることがあります。
対策
・防虫ネットで成虫の飛来を防ぐ
・葉裏を確認して幼虫を取り除く
・畑周辺の雑草を処理する
農薬を使用する場合は、ほうれんそうとシロオビノメイガに登録のある製品を使用してください。
ほうれん草の害虫|ネキリムシ類

特徴
ネキリムシは、蛾の幼虫です。
ネキリムシ類の幼虫は、成長すると4cm程度になることがあります。
白色、暗褐色をしています。
春から秋にかけてが、発生時期です。
夜行性で、昼は土の中にいます。
被害
ほうれん草の株元の茎や葉を食べられて、ひどいと枯れてしまいます。
生育初期の小さな株が、被害にあいやすいので気をつけてください。
夜行性なので、夜間に食害します。
対策
防虫ネットを使うことで、成虫の蛾の飛来を防いで、卵を産みつけられなくなります。
昼に土の中を掘り返すと、ネキリムシが出てくるので、捕まえてください。
株の付近、地面の浅いところにいます。
ネキリムシは雑草に卵を産むので、雑草を処理しておくことで、繁殖を防ぐことができます。
ほうれん草の害虫|アザミウマ類
アザミウマ類は1~2mm程度の小さな虫で、葉の汁を吸います。
被害を受けると、葉にかすれたような白っぽい部分ができたり、葉が変形したりすることがあります。
農林水産省のほうれん草の防除事例でも、アザミウマ類は主要な害虫の一つとして挙げられています。
対策
・防虫ネットを使う
・雑草を処理する
・葉をこまめに確認する
・発生初期に対処する
ほうれん草につく小さい虫|ハダニ類
ハダニ類は非常に小さく、葉裏に発生することがあります。
吸汁されると、葉に白っぽい小さな斑点が出ることがあります。
高温で乾燥した環境では発生しやすくなるため、葉裏もこまめに確認してください。
数が少ないうちは、被害葉を取り除くなど早めに対処します。
虫のついたほうれん草は食べられる?効果的な洗い方を紹介
虫や卵がついたほうれん草は食べられる?
害虫や卵が付いていても、葉が腐敗しておらず、食害が軽い場合は、虫や卵、傷んだ部分を十分に取り除いてから調理できます。
ただし、腐敗、異臭、ぬめりなどがある場合は食べないようにしてください。
葉裏や株元には虫や卵が残りやすいため、よく確認して洗いましょう。
白い卵のかたまりは、ヨトウムシ類の卵であることがあります。
夜に、葉の裏に卵を産みつけます。
虫食いのほうれん草は食べられる?
虫食いがあるだけで、葉に腐敗や異臭がなければ、傷んだ部分を取り除いて食べることができます。
虫や卵が残っていないか、葉裏や株元までよく洗って確認してください。
虫のついたほうれん草の洗い方
1.葉を1枚ずつ広げる
2.葉裏を確認する
3.株元や茎の間も広げる
4.流水で丁寧に洗う
5.虫や卵が残っていないか再確認する
虫は葉裏や株元に残りやすいため、表面だけでなく葉の付け根まで確認してください。
加熱して食べる場合も、調理前に虫や土を十分に洗い流しましょう。
ほうれん草の虫についてよくある質問
ほうれん草につく黒い虫は何ですか?
黒い小さな虫ならアブラムシ類の可能性があります。ただし、ヨトウムシ類の幼虫も黒っぽくなることがあるため、大きさや食害の状態も確認してください。
ほうれん草につく小さい虫は何ですか?
アブラムシ類、アザミウマ類、ハダニ類などが考えられます。葉裏に群れている、葉が白っぽくなる、縮れるなどの症状から見分けます。
ほうれん草の葉に穴をあける虫は何ですか?
ヨトウムシ類やシロオビノメイガなどが考えられます。ヨトウムシ類は若齢期に葉裏へ集団で発生し、成長すると葉を大きく食害します。
ほうれん草の害虫対策で一番重要なのは何ですか?
防虫ネットや不織布で成虫の侵入を防ぎ、葉裏をこまめに確認して早期に害虫を取り除くことです。
虫食いのほうれん草は食べられますか?
虫食いだけで腐敗や異臭がなければ、虫や傷んだ部分を取り除き、よく洗って食べることができます。
虫がついたほうれん草はどう洗いますか?
葉を1枚ずつ広げ、葉裏や株元を確認しながら流水で丁寧に洗ってください。
ほうれん草に農薬を使ってもよいですか?
使用できますが、必ず「ほうれんそう」と対象害虫に登録のある製品を選び、使用時期、希釈倍率、使用回数などラベルの記載を守ってください。
まとめ
ほうれん草には、アブラムシ類、ヨトウムシ類、シロオビノメイガ、ネキリムシ類、アザミウマ類などの害虫がつくことがあります。
黒い小さな虫はアブラムシ類の可能性がありますが、虫の色だけでなく、大きさや葉の被害もあわせて確認してください。
害虫対策では、防虫ネットや不織布を早めに使い、葉の表裏をこまめに確認することが重要です。
虫や卵を見つけた場合は早めに取り除き、被害の大きい葉は処分しましょう。
収穫したほうれん草に虫が付いている場合は、葉を広げて葉裏や株元まで流水で丁寧に洗ってください。
