ほうれん草の種類と、家庭菜園で育てやすい品種を紹介します。
ほうれん草には様々な種類があります。
「東洋種」、「西洋種」、東洋種と西洋種を合わせた「交配種」などです。
他にも、茎の赤い「赤茎ほうれん草」や、冬でも育つ「ちぢみほうれん草」があります。
ほうれん草は、品種を選べば、家庭菜園で1年中育てられます。
栽培期間が短いので、家庭菜園初心者の方でも育てやすい野菜になります。
農家の「てんぞ」が解説します。
ほうれん草とは?|ヒユ科に分類される野菜
ほうれん草は、ヒユ科ほうれん草属に分類される野菜です。
以前はアカザ科に分類されていましたが、今はヒユ科に変わっています。
原産地は、中央アジア(現在のイラン)になります。
ほうれん草が日本に伝わってきたのは、江戸時代初期ごろです。
今では世界中で育てられています。
ほうれん草は栽培期間が短いので、家庭菜園初心者の方でも育てやすいです。
品種を選べば、家庭菜園で1年中栽培できます。
ほうれん草の旬は冬で、寒さにあたって甘くておいしくなります。
ほうれん草は栄養素が豊富です。
特に、鉄分を多く含んでいます。
ほうれん草の種類と名前|東洋種、西洋種、交配種がある・茎が赤いのは何?
ほうれん草の種類と名前を紹介します。
ほうれん草の種類には、「東洋種」、「西洋種」、「交配種」があります。
東アジアで栽培されてきた種類が「東洋種」、ヨーロッパで育てられていた種類が「西洋種」、東洋種と西洋種をかけ合わせた種類が「交配種」です。
交配種は東洋種と西洋種の両者の利点をあわせ持っていいます。
現在は、交配種がほとんどです。
他にも、茎の赤い「赤茎ほうれん草」、サラダで食べられる「サラダほうれん草」、冬に収穫できる「ちぢみほうれん草」の種が売られています。
ほうれん草の種類|東洋種
東洋種は、東アジアで栽培されてきたほうれん草の種類です。
葉に切れ込みがあり、ギザギザしていて葉先が鋭い形をしているのが特徴になります。
葉肉は薄いです。
根元が赤い色をしています。
とう立ちしやすい品種が多いので、春まきには向きません。
あくが少なく、甘味があります。
生で食べることができて、お浸しにするとおいしいです。
赤い根元には、ポリフェノール、マンガンが含まれます。
甘くておいしいので、捨てずに食べてみてください。
ほうれん草の種類|西洋種
西洋種とは、ヨーロッパで育てられていたほうれん草の種類になります。
葉の形が丸くて、少し厚みがあるのが特徴です。
根元は緑色になります。
とう立ちの遅いので、春に栽培できます。
あくが強いので、生で食べるとえぐみがあります。
炒め物にすると、おいしいです。
東洋種と比べて、日持ちします。
ほうれん草の種類|交配種
東洋種と西洋種をかけ合わせた種類が、交配種になります。
今は、交配種のほうれん草がほとんどです。
葉の形は、ギザギザした形の東洋種に似たものと丸い形の西洋種に似たものの2タイプがあります。
交配種は、東洋種と西洋種の2種類の利点をあわせ持っています。
ほうれん草の品種や種の種類のおすすめ一覧|東洋種、西洋種、交配種
東洋種、西洋種、交配種の中でおすすめのほうれん草の品種を紹介します。
品種によって、栽培時期や病気のかかりやすさが違います。
春まきするなら、とう立ちの遅い品種がよいです。
ほうれん草はべと病や萎ちょう病になりやすいので、病気に耐性のある品種を選ぶと育てやすくなります。
他にも、見た目や味、食べ方に違いがあるので、お好みの品種を選んでみてください。
ほうれん草の品種と特徴|ミラージュ法蓮草(サカタ)
とう立ちしづらいので、春と夏に栽培できます。
耐暑性があります。
萎ちょう病、べと病にかかりづらい品種です。
葉先がとがっていて、剣の形に似ています。
葉色は、濃い緑色です。
ほうれん草の品種と特徴|冬ごのみ(タキイ)
秋と冬に栽培します。
べと病に耐性があります。
葉の形は、剣のようにとがっています。
あくが少なくて、甘味があります。
ほうれん草の品種と特徴|日本ほうれん草 やまと(トーホク)
秋と冬に栽培する品種です。
病気にかかりづらいのが特徴になります。
葉色は、濃い緑色です。
剣の形に似た葉をしています。
ほうれん草の品種と特徴|サマートップセブン法蓮草(中原採取場)
春と夏に栽培する品種です。
とう立ちが遅いです。
べと病、萎ちょう病に耐性があります。
葉肉は厚く、濃い緑色をしています。
ほうれん草の品種と特徴|西洋ほうれん草 ノーベル(サカタ)
西洋種のほうれん草の品種です。
とう立ちが遅いので、春に栽培します。
葉の形は丸く、濃い緑色をしています。
葉肉は厚いです。
大株に育ちます。
ほうれん草の品種と特徴|次郎丸(タキイ)
日本種のほうれん草の品種です。
秋と冬に栽培します。
葉先がとがっていて、切れ込みがありギザギザの形になります。
葉肉は厚いです。
ほうれん草の品種と特徴|スタッフ(ナカガミ)
2~5月の春まきに適した品種です。
べと病に耐性があります。
葉肉が厚く、葉が少しギザギザしているのが特徴です。
葉色は濃い緑色をしています。
ほうれん草の種類|茎が赤い「赤茎ほうれん草」や、冬に栽培できる「ちぢみほうれん草」を画像付きで紹介
ほうれん草の種類は、他にもあります。
茎の赤い「赤茎ほうれん草」、サラダ向きの「サラダほうれん草」、冬に栽培できる「ちぢみほうれん草」などです。
普通のほうれん草よりも、個性的な種類です。
画像付きで紹介します。
ほうれん草の種類|赤茎ほうれん草
茎と葉脈が赤いほうれん草の種類です。
葉は緑色をしています。
あくが少ないので、生で食べられます。
サラダにすると、料理が色鮮やかになります。
茹でると、茶色く変色するので、気をつけてください。
大きく育つと茎が固くなるので、若どりしましょう。
ベビーリーフとして栽培するのが人気です。
ほうれん草の種類|サラダほうれん草
サラダほうれん草は、名前の通り、生でサラダにして食べられます。
茎が細長く、柔らかいです。
ほうれん草の種類|ちぢみほうれん草
ちぢみほうれん草は、「寒締めほうれん草」ともいい、冬に露地栽培する種類です。
葉が地面に広がりながら育ちます。
主に、関東で栽培されています。
葉が縮れていて、葉肉が厚いのが特徴になります。
寒さにあたって、甘みが強いです。
ほうれん草の品種や種の種類のおすすめ一覧|赤茎ほうれん草、サラダほうれん草、ちぢみほうれん草
「赤茎ほうれん草」、「サラダほうれん草」、「ちぢみほうれん草」でおすすめの品種を紹介します。
ほうれん草の品種と特徴|赤茎ほうれん草 みやび(トーホク)
茎と葉脈が赤いほうれん草の品種です。
春と秋に栽培します。
病気にかかりづらいです。
葉に切れ込みが少しあります。
プランターやベビーリーフとして栽培することができます。
生で食べられるので、サラダ向きの品種です。
ほうれん草の品種と特徴|サラダほうれん草 ディンプル(サカタ)
秋に栽培する品種です。
べと病に耐性があります。
暑さに強いです。
葉色は淡い緑色をしています。
あくが少ないので、生でサラダにして食べるとおいしいです。
ほうれん草の品種と特徴|冬霧7(渡辺採取場)
ちぢみほうれん草の品種です。
秋に種まきして、冬に収穫します。
べと病に耐性があります。
葉が丸く、縮れています。
葉色は、濃い緑色です。
寒さにあたって糖度が高くなるので、甘味があります。
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