「冬の大根はいつまで収穫できる?」「霜が降りても大丈夫?」「収穫が遅れるとどうなる?」と心配になっていませんか?冬大根は霜が降りる前に収穫するのが基本ですが、地域や品種によってタイミングが異なります。
この記事では、現役農家が冬大根の適切な収穫時期から、収穫遅れで起こるす入りや根割れの症状、霜対策まで詳しく解説します。さらに、収穫後の大根を畑で長期保存する方法もご紹介。正しい知識で美味しい大根を無駄なく収穫し、冬の間も新鮮な大根を楽しみましょう。
冬大根の収穫時期はいつまで大丈夫?
秋冬の大根の収穫時期の目安
秋冬の大根の収穫時期は、秋の種まきから60~90日頃です。
ただ、収穫までの日数は品種や地域によって違います。
立っていた外葉が垂れてきて、横に広がってきた頃が収穫の目安になります。

冬大根は霜が降りる前に収穫する
大根は、霜が降りる前までに収穫するとよいです。
霜が降りると、大根の水分が凍り、大根が傷む原因になります。
また、味と食感がよくなくなります。
特に、霜が降りやすい寒い地域では気をつけてください。
朝の気温が5℃以下だと、霜が降りやすくなります。
霜が降りたときは、霜が溶けるまで収穫しないようにしましょう。
朝ではなく、午後の暖かい時間に収穫するとよいです。
霜が降りる時期は、地域によって異なります。
北海道や東北などの寒冷地では、平年は10月下旬~11月中旬頃です。
関東や西日本などの温暖地、暖地では、11月~12月にかけてになります。
霜の被害を減らすには、もみ殻やわらを敷くとよいです。
また、マルチやトンネルも有効です。
暖地や温暖地では、大根の首元に土をかぶせることで、冬の間畑で保存することができます。

冬大根の収穫時期|遅れるとす入りなどの症状が出る
大根の収穫が遅れると、「す入りする」、「根が割れる」などの症状がでます。
大根の収穫に遅れないためには、収穫時期の前に試しに数本抜いてみるとよいです。
大根の冬の収穫時期に遅れると|す入りして味が悪くなる
す入りとは、根の内部に空洞ができ、スポンジのようにスカスカの状態になることです。
味がしなくなり、食感はぱさぱさします。
す入りが起こる原因は、大根の老化や水分不足です。
根が大きくなるのに対して、細胞が育たなくなり、大根に空洞ができます。
大根の品種には、す入りしにくい品種があります。
す入りしにくい品種を選べば、収穫が遅れてもす入りする確率が低くなります。
す入りした大根は、水分が少ないため生で食べてもおいしくないです。
そのため、サラダには不向きです。
水分を抜いて作る漬物や切り干し大根にすると、おいしく食べられます。
味が染みこみやすいので、煮物もおすすめです。

大根の冬の収穫時期に遅れると|根が割れることがある
収穫が遅れると、根が割れることがあります。
根の表面の成長がだんだんと遅くなり、根の肥大に追い付かなくなることで起こります。

大根を冬の収穫後に畑で保存する方法
冬に収穫後の大根を畑で保存する方法を紹介します。
大根を土に埋めることで、冬の間保存することができます。
まず、収穫した大根の葉を切ります。
大根を埋められるだけの深さ(30~50㎝くらい)の穴を掘ります。
その穴に、葉を切った大根を入れます。
大根を入れたら、穴を土で埋めます。
寒冷地では大根が凍りやすいので、50~70㎝くらいの深さまで穴を掘ってください。
そして、下にわらを敷いてから、大根を入れるとよいです。
この保存方法で、早春まで保存できます。

大根の冬の収穫時期|まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
大根の冬の収穫時期について、紹介しました。
大根の冬の収穫時期のポイント
・大根の収穫は霜が降りる前にする
・収穫が遅れると、「す入りする」、「根が割れる」などの症状が出る
・収穫後の大根は土に埋めて保存できる
収穫がうまくいけば、おいしい大根が食べられます。
ぜひ、がんばってみてください。
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