大根のす入りについて、紹介します。
大根のす入りとは何か、原因と対策、食べられるかどうかについてまとめています。
す入りした大根を見分ける方法も載せています。
農家の「てんぞ」が解説します。
大根のす入りとは
す入りとは、大根の中がスポンジのようにスカスカになっている状態のことです。
す入りした大根を輪切りにすると、中が空洞になっています。
大根にすが入ると、味や食感が悪くなります。
大根がす入りする原因と対策
す入りが起こるのは、「水分が足りない」、「養分が足りない」ためです。
水分が足りなくなると、根に養分を送ることができなくなります。
根は大きくなるのに、栄養が足りないために細胞が育たずに、す入りが起こります。
大根がす入りする原因には、以下のものがあります。
- 収穫が遅れる
- 肥料が多い
- 株間が広い
- 生育後期に気温が高い
- 収穫後に葉を切らない

大根がす入りする原因と対策|収穫が遅れる
大根は収穫が遅れると、老化していきます。
老化しても根は成長しますが、細胞が育たないので、根の内部に空洞ができるようになります。
また、葉も老化して、根に養分を供給する力がなくなっていきます。
根に養分が足りなくなり、す入りが起きます。
収穫適期を守って、大根を収穫するようにしましょう。
大根は、種まきから50~60日で収穫できます。
ただ、品種や地域、栽培時期によって異なるので、気をつけてください。

大根がす入りする原因と対策|肥料が多い
肥料が多いと、根の成長スピードが早くなります。
根の成長に対して栄養供給が追い付かなくなり、細胞が育たずに、根の中に空洞ができます。
大根は肥料少なめでも育ちます。
肥料はバランスのよいものを適量与えるようにしましょう。

大根がす入りする原因と対策|株間が広い
肥料が多いのと同様に、株間が広いと根の生育がよくなります。
根の生育がよくなりすぎ、養分が足りなくなります。
株間は広すぎても、狭すぎても生育によくないです。
大根の品種ごとに適した株間で育てるようにしましょう。
大根がす入りする原因と対策|生育後期に気温が高い
気温が高いと、土が乾燥します。
乾燥して水分が足りなくなるため、大根がす入りします。
気温が高く土が乾燥している場合は、水やりをすることです入りを防ぐことができます。
大根がす入りする原因と対策|収穫後に葉を切らない
葉を切らないと、葉が根の水分を吸って、空気中に放出してしまいます。
収穫した後なので、根は土などから水分を吸収することができません。
根は水分を失い、す入りしてしまいます。
収穫した大根は、葉を切って保存するようにしてください。

す入りした大根の見分け方
す入りした大根を見分ける方法があります。
外葉の1本を根元付近で切ってみて、中に空洞のようなものがあれば、根もす入りしている可能性が高いです。
スーパーなどで売っている大根は、葉の断面を見ることで、す入りしているかどうか判別することができます。
す入りしている大根は、触ってみると根が柔らかいです。
す入りした大根は食べられる?
す入りした大根は、食べられます。
ただ、水分が少ないため、サラダなど生で食べると歯ごたえがなく、おいしくないです。
す入りした大根は水分が抜けているので、水を抜いて作る漬物や切り干し大根には向いています。
また、加熱すると火が通りやすく、味が染みこみやすいので、炒め物や煮物にするのもよいです。

大根のす入り|まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
大根のす入りについて、紹介しました。
大根のす入りのポイント
・す入りした大根は中が空洞になっていて、味や食感が落ちる
・水分、養分が足りないことで起こる
・漬物、切り干し大根、煮物や炒め物にすると食べやすい

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