大根の育て方|家庭菜園初心者ができる栽培|現役農家が解説

家庭菜園 大根育て方
この記事は約15分で読めます。

 

大根は、家庭菜園初心者の方でも育てやすい野菜です。

家庭菜園初心者の方でもわかるように、大根の栽培方法を説明します。

 

この記事を読めば、大根の種まきや間引きの方法、

保存方法や病害虫対策などがわかります。

 

大根の育て方について、現役農家の「てんぞ」が解説します。

 

 

スポンサーリンク

大根の育て方|大根栽培の歴史

大根

大根

日本での大根栽培の歴史は古く、弥生時代から育てられていました。

日本書紀や古事記にも、大根についての記録が残っているようです。

漬物や乾物として保存食にもなるので、作物ができなかった時には、

貴重な食料として重宝されてきました。

今でも祭礼の場で大根が使われることも多く、日本でとても親しまれてきた野菜です。

 

 

大根の育て方|種

家庭菜園 種をまく

家庭菜園 種をまく

 

大根の種類の一覧

買い物でよく見かける細長い大根は、青首大根といいます。

一般的に、大根というと、この種類かと思います。

ただ、大根には、たくさんの種類があります。

色が赤や紫の大根。

形が丸い種類、大きい種類や小さい種類など、様々な大根が存在します。

大根には、地方品種も含めて、100以上の種類になります。

 

 

大根の種類には、以下のものがあります。

・細長い大根:青首大根、白首大根

・赤い、紫の大根

・丸い大根:聖護院大根、桜島大根

・小さい大根:ミニ大根、ラディッシュ(二十日大根)、辛味大根など

 

細長い大根

細長い大根には、青首大根と白首大根があります。

 

青首大根

青首大根は、市場で流通している大根の90パーセントを占めます。

家庭菜園でも、人気のある種類です。普通の大根といえば、この青首大根です。

青首大根の特徴は、首が青くなっていることです。

青首大根は、様々な料理に使えます。

生でサラダにしたり、漬けたり、煮たりして食べられます。

甘くて、柔らかみがあります。

また、水分が多くて、ジューシーです。

 

白首大根

白首大根は、首まで全部白いのが特徴です。

練馬大根、三浦大根などが白首大根の種類です。

白首大根には、辛み、苦みが少しあります。

生や煮物には向きません。

白首大根は漬物向きで、たくあんにするとおいしいです。

 

赤、紫の大根

大根には、赤や紫など様々な色があります。

色には、他にも、紅色、桃色などもあります。

色の付き方には、外側の皮に色がついていたり、中身に色がついていたりする種類があります。

好みによって、育てる種類を選ぶといいです。

色のついた大根は、料理に使うと、カラフルできれいです。

サラダで使うのが人気です。

酢で漬物にすると、色がより出ます。

煮ると、色が薄くなる場合があるので、注意です。

赤などの色がつく理由は、ポリフェノールによるものです。

ポリフェノールは、体にいいです。

 

小さい大根

小さい大根の種類には、ミニ大根、ラディッシュ(二十日大根)、辛味大根などがあります。

細長くて根が短い種類や、丸い種類があります。

小さい大根は、収穫まで短期間で、育てやすいです。

小さいので、プランターでも栽培可能です。

 

ミニ大根

ミニ大根は、普通の大根と同じような味です。

甘くておいしいです。

 

三太郎の育て方

三太郎は、ミニ大根で根が浅いので、土を深くまで耕さなくても育てられます。

また、プランターでも栽培できます。

三太郎は、春と秋が種まき適期です。

葉が茂らないので、密植で育てることができます。

 

ラディッシュ・辛味大根

ラディッシュや辛味大根には、辛味があります。

特に、辛味大根は、名前の通り、辛いです。

ラディッシュは辛味がそこまで強くなく、生でサラダで食べるとおいしいです。

辛味大根は、おろしにして食べます。

 

丸い大根

大根の種類には、カブみたいな形の丸いものがあります。

丸い大根には、種類によって、大きいものや、小さいものがあります。

小さい種類には、ラディッシュ、辛味大根などです。

大きい種類には、聖護院大根、桜島大根などがあります。

聖護院、桜島大根は、肉質がきめ細かく、煮ても崩れないです。

また、甘くておいしいです。

 

 

大根の種類・品種を一覧で紹介|赤い大根もある・人気、おすすめの種

 

 

大根の育て方|種まき時期

大根 種まき

大根の種まき時期は、春と秋が育てやすいです。

中でも、秋植えが最も栽培しやすいです。

秋植えは、病害虫が少なく、雑草が出にくいです。

また、秋植えで寒い時期に育てると、甘くておいしい大根ができます。

 

大根は、種まきから収穫まで、約60~100日です。

 

種まき時期

春の種まきは、2月下旬~5月初旬頃です。

秋の種まきは、8月下旬~9月中旬頃です。

時期によって適した品種を選ぶと、うまく育てやすいです。

春に種まきする品種は、とう立ちが遅く、暑さに強いものがいいです。

秋に種まきする品種は、寒さに強いものがいいです。

秋植えは、品種を選べば、8月中旬の夏から10~12月の晩秋から冬にかけての時期まで、種まきできます。

 

北海道(寒冷地)の種まき時期

北海道のような寒冷地の場合、種まき時期は少し違います。

北海道の種まき時期は、4月下旬~6月頃の春まきと、7~8月中旬頃の夏まきです。

北海道では、2~3月の春まき、9月の秋まきは、気温が低いので難しいです。

 

 

大根の種まきの時期|9月や春が適期、北海道ではいつ?|家庭菜園

 

 

大根の育て方|土作り

大根 土作り

次に土作りについて解説します。

 

大根の育て方|土を深くまで耕す

大根は根を深くまで伸ばすので、家庭菜園の土を深く耕します。

 

30cmくらいの深さまで耕して、固い土、石や植物の根っこなどを取り除きます。

固い土や石などの障害物が土の中にあると、大根が又根(根が二つ以上に割れる)になってしまいます。

 

土を深くまで耕すには、まずスコップで荒く土を掘り返して、

その後にくわで土を細かく耕すと簡単にできます。

 

もし深く耕すのが面倒なら、畝(うね)を高くするか、根の短い二十日大根などを育てるといいです。

大根は日光を好むので、家庭菜園で日当たりのいい場所を選んで、栽培しましょう。

 

畝(うね)立て

畝幅50~60cm、畝の高さは5~10cmの畝を作りましょう。

家庭菜園の水はけが悪い場合は、畝を高くした方がいいです。

 

連作障害

大根は、家庭菜園で連作しても大丈夫です。

 

ただ、連作すると、病気になりやすくなります。

病気になるのがいやなら、2~3年開けるか、家庭菜園の他の場所に植えましょう。

 

プランター

大根をプランターで栽培するなら、深さ20~30cmの底の深いプランターを用意しましょう。

 

深いプランターがなかったら、根の短い品種の大根を栽培しましょう。

プランターに入れる土は、市販の培養土がいいです。

プランターは、日当たりのいい場所に置きましょう。

 

 

大根の育て方|肥料

大根 土作り (1)肥料

育て方のコツ|たい肥

畑にまくたい肥の肥料は、臭いのしない完熟のものを使いましょう。

土の中にある未熟なたい肥に大根の根が当たると、根が割れる原因になります。

 

育て方のコツ|肥料

大根がうまく生育するには、肥料の三要素(窒素、リン酸、カリウム)が過不足ないようにしましょう。

窒素の肥料によって、葉が育ちます。

葉が育つと、根に養分がいきます。

リン酸とカリウムの肥料は、根や茎が成長するために必要な肥料成分です。

大根の肥料に緩効性の有機肥料をまくと、肥料の効果が長く続きます。

肥料効果が長いので、追肥しなくても、うまく育ちやすいです。

ただ、有機肥料は効果が出るまで時間がかかるので、即効性の化成肥料を混ぜてまくといいです。

プランターで育てる場合は、肥料の入った培養土を使うと楽です。

 

育て方のコツ|石灰

大根は、酸性の土壌が好みです。

生育に適したphは、5,5~6,5です。

石灰肥料をまきすぎると、土がアルカリ性になるので、まきすぎに注意してください。

 

 

大根の肥料のおすすめは?やりすぎに注意|家庭菜園初心者でも

 

 

大根の育て方|種まき

大根 種まき (1)

育て方のコツ|種まき方法

大根の種は、畑に直まきします。

ポットには種まきしないでください。

ポットで育苗して、畑に苗を植えつけると、根が曲がるなどうまく育ちません。

株間は30cmでまき穴を作ります。

一つのまき穴に、3粒ほど種をまきます。

まき穴の深さは、2cmほどです。

まき穴は、指を土に押し込んで、穴をあけます。

種をまいたら、土を被せてください。

土は、1~1,5cmほど被せます。

土を厚く被せすぎると、うまく発芽しないことがあります。

土を被せた後、手で土をしっかりと押さえましょう。

 

育て方のコツ|種まき後の水やり

種まき後は、発芽するまでたっぷりと水やりしましょう。

水やりして、畑の土が乾かないようにします。

プランターでも、同様に水やりします。

プランターの底から水があふれでるまで、水やりしてください。

 

発芽後は、水やりを少なくします。

大根は多湿状態だと、病気にかかりやすくなります。

乾燥気味に育てて、株がしおれそうなら水やりすれば充分です。

 

育て方のコツ|発芽後の乾燥防止には不織布のべたがけ

大根の種が発芽するためには、種まき後に乾燥を防ぐことが大事です。

種まき後の乾燥防止には、不織布のべたがけがおすすめです。

もみ殻、わらを表面にまいてもいいです。

不織布のべたがけは、発芽後の害虫予防にもなります。

大根の幼い葉は、害虫被害にあいやすいです。

害虫予防には、殺虫剤のオルトランもいいです。

大根にオルトランを使うなら、粒剤のものにしましょう。

オルトランは、害虫予防の効果が長いです。

 

 

大根の種まきがうまくいく方法|株間(間隔)や深さ、水やり

 

 

大根の育て方|間引き

大根

間引きの方法

間引きは、本葉4~5枚のころに行います。

 

間引きはこの一回でいいです。

この時に一本立ちさせましょう。

 

株元の土を手で押さえて、他の株を一緒に抜かないように気を付けながら抜きましょう。

もし根を傷めそうなら、根元からハサミで切って間引いてもいいです。

 

どの株を間引けばいいか

葉につやがなく、濃い緑の葉で、生育が良すぎる株は間引きする。

 

葉の生育が良すぎる株は、葉の重さで根が曲がったり、根っこが肥大しない場合があります。

生育の良くない株も間引きします。

 

畝に対して垂直に伸びている株を残して、曲がっている株を間引きましょう。

曲がっている株は、根っこも曲がったまま成長していってしまいます。

 

病気になっている株や、害虫に葉を食べられている株も間引きます。

 

大根の育て方|追肥・土寄せ

 

追肥

追肥は、間引きした後に行います。

 

一株につき化成肥料15粒ほどを株元に施します。

葉の色が濃い緑で生い茂っている場合は、追肥しなくてもいいです。

肥料をやりすぎると、窒素過剰になり、裂根になります。

 

土寄せ

追肥と同時に、土寄せをします。

 

土寄せとは、畝の外側の土を株元に寄せることです。

間引きした後は、株がぐらついています。

土寄せをすることで、株をしっかり支えることができます。

 

収穫

収穫の目安は、大根の葉が垂れて広がってきたころです。

根が折れないように、根元を両手でしっかり握って、上にまっすぐ引き抜きましょう。

 

収穫が遅れると、す入りしてしまいます。

す入りとは、大根の葉や根に空洞ができることです。

すが入った大根は、あまりおいしくありません。

 

秋まきの場合、霜が降りると、凍害にあったり、

収穫の時に株が傷みやすくなるので、早めに収穫しましょう。

霜が降りている時に収穫する場合は、

晴天の午後の温かい時間帯に行うのがいいです。

 

冬の保存方法

冬の間は、大根の葉の根元まで土で埋めると、畑に植えたまま保存できます。

 

一度収穫した後に、土に埋めて保存する方法もあります。

大根の葉を切って、畑に掘った穴に大根を埋めます。

上から5~10cm土をかぶせて土の中に置いておくと、長く保存できます。

 

大根の育て方|病気

 

大根が病気になると、葉や根に症状が出ます。

大根の病気の症状は、いろいろです。

葉や根の色が変わる、枯れる、腐るなどです。

黒い点ができる病気もあります。

原因も様々で、ウイルス、かびや細菌などです。

 

白さび病

白さび病は、白い病斑が大根の葉の裏に発生します。

やがて病斑が胞子になり、胞子が飛散して病気が拡がります。

 

多湿のときの起こります。

 

対策は、多湿にならないようにしましょう。

多湿にしないためには、密植しない、畝を高くする、水路を作る、雑草を茂らせないなどの対策が有効です。

 

べと病

べと病は、大根の葉に病斑ができます。

病斑は、不整形で、黄緑色です。

葉に灰白色のかびができるのが、べと病の特徴です。

 

冷涼で、多湿のときに起こりやすいです。

連作すると、発生しやすいです。

病気になった株から、他の株に感染します。

 

多湿にしないために、密植しない、畝を高くする、水路を作る、雑草を茂らせないなどの対策をしましょう。

連作は避けましょう。

アブラナ科の野菜を栽培した畑では、2~3年は栽培をひかえたほうがいいです。

病気の株が発生したら、すぐに畑の外で処分しましょう。

 

軟腐病

軟腐病になると、葉が垂れて、黄色くなり、しだいに枯れます。

根の首の部分に水浸状の病斑ができ、やがて腐ります。

また、悪臭が出ます。

 

高温、多湿のときに起こります。

夏まきなど気温が高い時期に栽培しないほうがいいです。

 

多湿にならないように、密植しない、畝を高くする、水路を作る、雑草を茂らせないなどの対策をしてください。

病気が起こった畑では、連作を避けましょう。

 

萎黄病

葉が黄化して、しおれ、やがて枯れます。

根の内部が、環状に黒色になります。

 

気温が高いときに起こりやすいです。

土壌感染します。

 

夏まきなど気温が高い時期に栽培しないほうがいいです。

病気が起こった畑では、連作を避けましょう。

発生した株は、すぐに畑の外で処分してください。

土壌の消毒が効果的です。

 

バーティシリウム黒点病

病気になっても、見た目には症状が出ないので、病気になったことがわからないです。

収穫した大根を切ると、根の内側に放射状の黒い点ができています。

食味は少し落ちますが、食べても大丈夫です。

 

病気になった株の土壌中の残りやたい肥がもとで、感染します。

 

病気が起こった畑では、連作を避けましょう。

病気になった株は、残さず処分してください。

 

 

大根の病気一覧|対策・農薬|葉っぱが変、黒点がある時はどうする

 

 

大根の育て方|害虫

 

アブラムシ

白色や緑色、赤褐色の小さな虫です。

葉を食べ養分を奪い、モザイク病などの病気の感染源になります。

 

銀色の線が入った防虫ネットがアブラムシ対策には有効です。

もし大量に発生して防除が難しいなら、「粘着くん」というソフト農薬があります。

「粘着くん」は、でんぷんで作られているので、安全性が高いです。

 

その他の害虫

・ヨトウムシ

・コナガ

・キスジノミハムシ

など

 

 

大根の育て方|失敗する原因と対策

 

大根栽培の失敗には、いろいろあります。

例えば、大根の肌が荒れたり、変形して根が曲がる、根が二つに割れるなど。

また、根が成長せずに大きくならないこともあります。

病気、害虫によって、生育が悪くなる場合もあります。

 

失敗の原因と対策

 

土の中に石やゴミがある|土が硬い

土の中の石やゴミに根が触れると、変形して曲がったり、割れたりすることがあります。

また、土が硬くても同様に、変形します。

土作りのときに、深さ30cmまでよく耕して、土の中の石やゴミは取り除くようにしましょう。

 

未熟なたい肥を使う|肥料、たい肥の塊が土の中にある

未熟なたい肥に根が触れると、肌荒れ、変形の原因になります。

大根を育てるには、臭いの少ない完熟のたい肥をまきましょう。

土の中に肥料、たい肥の塊があり、そこに根が当たると、肌荒れ、変形することがあります。

肥料、たい肥をまいたら、よく耕して、すきこんでください。

 

肥料の過不足などで、土の栄養バランスが悪い

肥料のバランス、特に、窒素、リン酸、カリウムの三要素が過不足すると、大根の生育に悪いです。

肥料が不足すると、葉などが成長せず、根も大きくならないです。

肥料が過剰だと、葉が繁茂しすぎて、根に栄養がいかなくなります。

また、土の中の栄養バランスが偏ると、病気になりやすいです。

肥料は、適切な量を施すことが大事です。

 

その他の失敗原因

他にも、病気、害虫、土の水分、日当たりなど、様々な原因で大根栽培を失敗することがあります。

失敗する原因をあらかじめ理解すれば、いい大根を育てられます。

大根栽培で失敗する原因と対策|害虫、肌荒れ、奇形、短いなど

 

 

 

タイトルとURLをコピーしました