家庭菜園初心者の方でもわかるように、大根の種まきの時期について紹介します。
家庭菜園では、大根の種まきは春と秋が育てやすいです。
特に、秋まきの大根は栽培しやすく、旬でおいしいです。
ただ、品種を選べば、春と秋以外にも栽培することができます。
また、北海道などの寒冷地では、種まき時期が異なります。
現役農家の「てんぞ」が解説します。
大根の種まきの時期

大根は周年で栽培できます。
その中でも、家庭菜園で栽培しやすい種まきの時期は、春まきと秋まきです。
大根は冷涼な気候でよく育つので、特に、秋まきがおすすめです。
大根は寒さにあたると甘みがでるので、秋まきの大根はおいしいです。
春まきの大根は、少し辛味がありますが、最近は、品種改良で品質のいい春大根もあります。
大根栽培の種まきの時期
大根を栽培しやすいのは、春まきと秋まきです。
春まきは、2月下旬~5月初旬に種まきします。
秋まきの時期は、8月下旬~9月です。
適した栽培時期は、地域や品種によって違いがあります。
大根栽培には、それぞれの季節に合った品種を選ぶことが重要です。
春まきなら、晩抽性の品種、または、耐暑性のあるものがいいです。
秋まきなら、耐寒性のある品種が適しています。
秋まきでも、8月に種まきする場合、病気にかかりやすいです。
病気に耐性があり、暑さに強い品種を選ぶと、栽培しやすいです。

大根の種まきの時期・北海道などの寒冷地の場合
北海道などの寒冷地で大根を栽培する場合は、種まきの時期は少し異なります。
春まきは少し遅くなり、4月下旬~6月頃になります。
収穫は、7~8月頃です。
中間地では、春まきだと3月にまけますが、北海道ではまだ寒いので、種まきできません。
秋大根の種まきだと逆に早くなり、7~8月中旬の夏まきになります。
収穫時期は、9~10月くらいです。
大根の栽培期間|種まきから収穫まで60~100日

大根の栽培期間は、およそ60~100日です。
春まき(2月下旬~5月初旬)は、春どりと初夏どりの2種類の栽培パターンがあります。
2~3月に種を早まきしたら、5~6月の春どりになります。
4~5月に遅まきすると、収穫が7月頃になり、初夏どりといわれています。
秋まき(8月下旬~9月)の場合、収穫時期は10~1月頃になります。
冬になると、いったん大根の成長が止まるので、冬の間は畑に植えっぱなしにすることもできます。
その場合、栽培期間は長くなります。

大根の種まき・秋|9月が適期・品種を選べば、10月、11月、12月でも可能
大根は冷涼な気候があうので、秋まきは育てやすいです。
秋まきの大根は、寒さにあたり、甘くておいしいです。
また、気温が低いので、害虫被害が少ないです。
大根の種まき・9月
9月は大根の秋まきの適期です。
ただ、9月下旬になると、地域によっては少し寒くなります。
9月中旬までには種まきすると、うまく育ちやすいです。
収穫は、11~12月頃になります。
栽培する品種は、一般的な秋まきの大根で大丈夫です。
栽培適期なので、たくさんの品種があります。
大根を10月に種まきする|品種には耐寒性が必要
大根の秋まきは9月までがいいですが、品種を選べば、10月でも栽培できます。
10月に種まきすると、収穫は少し遅くなります。
収穫時期は、一般的には12~1月ですが、冬までに大きく太らなかったら、春の3月になることもあります。
10月に種まきするときは、防寒対策が必要です。
防寒対策には、トンネル、マルチなどがあります。
トンネルなどの被覆資材を使い、保温します。
また、ビニールマルチをはることで、地温上昇、霜よけの効果があります。
品種
10月まきの品種選びには、耐寒性のある大根がいいです。
また、冬までに大きくならず、3月頃まで栽培する場合もあります。
大根は気温が高くなると、とう立ちする可能性があります。
なので、とう立ちの遅い品種を選ぶ必要があります。
冬みね(サカタ)
青首大根の品種です。
冬みねは、とう立ちが遅く、寒さに耐性があります。
栽培時期(中間地・暖地)
種まき時期:9月下旬~10月中旬
収穫時期:2月上旬~3月中旬
栽培方法は、寒さ、霜対策にトンネル栽培、密植栽培が有効です。
大根を11月~12月に種まきする|品種には、とう立ちの遅いものがいい
北海道などの寒冷地を除けば、11月でも種まきできます。
ただ、時期に適した品種を選ぶ必要があります。
収穫時期が3月以降の温かい時期になるので、とう立ちの遅い品種がいいです。
大根は、気温が上がると、とう立ちします。
寒い時期の栽培なので、耐寒性のある品種がいいです。
11月栽培では、防寒対策が必要です。
また、霜が降りる時期なので、霜対策もしてください。
大根は霜に強い野菜です。
しかし、霜にあたると、品質が落ちたり、生育不良になります。
品種
初神楽(タキイ)
低温期でも、大きく育つ品種です。
栽培時期(中間地・暖地)
種まき時期:11~12月中旬
収穫時期:4月
防寒対策のため、トンネル、マルチをして育てます。
秋大根の種まきの時期・北海道などの寒冷地の場合
中間地、暖地での秋大根の種まきは、9月の秋になります。
ただ、北海道で9月に種まきすると、寒くなり、大根がうまく育ちません。
北海道などの寒冷地で秋大根の種まきする時期は、少し早くなります。
種まきは、7月~8月中旬頃の夏まきになります。
収穫は、10月です。
初雪の頃の収穫になります。

大根の種まき・春
春まきの時期は、2月下旬~5月初旬です。
2~3月に種をまいたら、収穫が5~6月の春どりです。
4~5月にまくと、7月頃の収穫になり、初夏どりになります。
春に種をまく場合は、春まき用の大根の品種を選ぶことが大切です。
春まき大根の品種の特徴は、とう立ちが遅いこと、暑さに強いことです。
大根は、気温が高くなると、とう立ちします。
春の大根には、とう立ちしづらい品種が適しています。
また、4月頃に種をまくと、収穫が初夏から夏の暑い時期になります。
耐暑性があることも、品種選びには重要です。

大根の種まき・夏
中間地や暖地の場合だと、8月下旬~9月に種まきします。
品種を選べば、8月中旬頃から種まきが可能です。
夏に種まきすると、病害虫被害にあいやすく、暑さ対策が必要です。
そのため、病害虫、暑さに強い品種を選んで、栽培してください。
栽培方法にも工夫が必要です。
夏まきでは、シルバーマルチを用います。
シルバーマルチをはることで、地温を下げることができます。
また、シルバー色には、ウイルス病を伝染するアブラムシを遠ざける効果があります。
北海道などの寒冷地では、秋大根を7~8月の夏に種まきできます。
品種
献夏37号(サカタ)
耐暑性があり、病気に強い青首大根です。
栽培時期
・中間地、暖地
種まき時期::8月中旬~9月上旬
収穫時期:10~11月
・寒冷地
種まき時期:7月
収穫時期:9~10月
夏の翼(タキイ)
気温が高い時に発生する病気に強く、耐暑性のある品種です。
根が曲がることが少ないのも特徴です。
栽培時期
・中間地、暖地
種まき時期:8月中下旬~9月中旬
収穫時期:9~10月
・寒冷地
種まき時期:7月
収穫時期:9~10月
まとめ
大根の種まきの時期について、紹介しました。
大根の栽培適期は、春と秋です。
ただ、品種を選び、栽培方法を工夫することで、他の時期でも栽培できます。
北海道などの寒冷地では、種まき時期がふつうと異なるので、注意が必要です。
家庭菜園の有機栽培についてもっと知りたい、という方にはオンラインスクールもおすすめです。

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